嬉しさと、悩みと

 


草トーに参加しはじめて 1年半が経った

一ヶ月に2回くらい 

だからもう 

大会数でいえば30回を超え 

試合数でいえば優に100試合を超えた


そして 昨日の試合

頭一つ大きい選手たちにも 

粘り強くプレーする選手たちにも

決してひるまず そして 気持ちをきらさず 堂々たる プレーだった


なにより 

互いに プレッシャーのかかった場面で

お互いが 様子見のラリーをする中で そして なかなか 「打つ」のが難しい状況で

これ というボールを見極めて 打っていく 攻めていく そして 決めにいく


4試合とも 素晴らしい 内容だった


1年半前 初めての草トーの 最初の試合

1歳半歳上の すごく素敵なテニスをする選手に 

一生懸命 立ち向かって 

でも 力の差は歴然で 

大差のスコアで 敗れた


一年半たったら あんな 選手になれるかな なったらいいな

密かに そう思っていた


昨日の 君は そんな選手だったと思うよ


昨日対戦した選手の中には 初めての草トー参加の選手もいたね

その選手に 同じように 思ってもらえたかな

 


帰り道

彼が言った

 

僕は テニスを みずから やりたいといって はじめたわけじゃない

物心ついたときには ラケットを 握ってたんだ

 

いろいろできるように なった 今

テニスの 楽しさ おもしろさが やっとわかってきた気がする


そ そうだったのか

レッスンでみせる あの笑顔は 

練習や試合でみせる あの活き活きとした表情は

その一時のものだったのか

 

テニスそのものからくる 楽しさではなかったということか


でも とにかく テニスの楽しさを感じてもらえるまでに 至ったのなら

俺は うれしいよ


草トーだけじゃなく 公式戦に彼をだせないか きっと彼のためになる

そんな声があるんだ 

民間クラブのコートで練習すれば 今から公式戦ですか 楽しみですね 

なんて 見知らぬ人にきかれる

君も知っているとおりだ

 

そして いつものとおり 俺は気乗りがしないんだ

ノックアウト方式の公式戦が 君のために なるなんて 思えないんだ

よりレベルの高い 切磋琢磨の場は見つけるさ 

 

でも 公式戦は・・・

 
俺の わがままなのか 親としての 判断なのか

かれこれ 数ヶ月 

悩んでいるんだ